患者様の中には、最も効果的なむし歯の予防法は、丁寧な歯磨きじゃないの?と思っている方も多いと思います。
しかし、結論から言うとこれは誤った考えであると言えます。
歯磨きの虫歯効果を改めて確認しよう
昔は、むし歯は歯垢(細菌の塊)が作るため、むし歯予防には歯垢を除去する歯磨きが最も効果的だと考えられていました。しかし、その科学的根拠はあいまいでした。
最近になり、歯磨きのむし歯予防効果について多くの国で検討された結果、歯磨きのむし歯予防効果が最も高いとは実証できませんでした。
その代わり、フッ化物の利用とシーラントにはむし歯の予防効果があり、食事のコントロール(砂糖摂取制限など)の効果も示されました。
歯磨きに限界がある理由としては、むし歯の好発部位は歯の溝・歯と歯の間、そして被せ物の縁ですが、このような場所は歯ブラシの毛先1本より狭いため、歯ブラシが中まで届かないからです。そのため、歯磨きが最も効果的なむし歯予防というのは誤っているといえます。
フッ化物の利用方法について
フッ化物の利用についてを詳しく説明していきます。歯医者でフッ素塗布を受けたことがある方は多いと思います。
✓ フッ化物とは、、
私たちの身近な自然界にある元素のひとつであり、毎日飲む水や食べる海産物、野菜など多くの食品に含まれています。フッ素はむし歯予防に欠かせないだけでなく、丈夫な歯や骨をつくるために大切な役割を果たしています。
✓ フッ素の3つの働き
⑴ エナメル質の修復を促進
酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。
⑵歯の質を強化
歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、むし歯への抵抗力を高めます。
⑶菌の働きを弱める
むし歯を引き起こす最近の働きを弱め、酸が作られるのを抑えます。
✓フッ素の効果的な使用方法
歯磨きの後に口の中に残ったフッ素がむし歯予防に効果的です。そのため、フッ素入り歯磨き粉で磨いた後のうがいは年齢に応じて5~15mlの水を口に含み、5秒程度ブクブクと1回程度すすぐのがおすすめです。
✓歯医者でのフッ素塗布
歯医者では高濃度のフッ素を塗布するため、3〜6か月に一度の頻度で受けると効果的です。一度塗布したら終了ではなく、繰り返し塗布する必要があります。
このようにフッ素はむし歯の予防にはとても大切な存在です。是非、やまが歯科医院でフッ素塗布、検診にきて下さいね!