身体を維持し、成長させる為には、きちんと食べられる機能を育てることが重要です。
味覚は3歳までにほぼ決まり、
8歳までに確定すると言われているなど、
乳幼児期は味覚の発達、将来の嗜好という点で大切な時期といえます。
また、口は「食べる(噛む・飲み込む・味わう)」だけでなく、
「話す」「笑う」「表情で感情を伝える」というコミニュケーションにも大いに関係します。
予防のポイント
①食生活
生活リズムを整えることが大切です。しっかり寝て、いっぱい遊んでいれば、自然に空腹になり、食事の時間にお腹いっぱい食べることができます。逆に、夜更かしなどによってなんとなくスッキリしない・機嫌の悪い状態で目覚めた場合、朝食もしっかり摂れず、思いっきり遊べず、途中で空腹なのか眠いのかの状態になり、グズグズしてしまいます。そうすると、保護者も「そういえば朝ごはん少なかったしね」という思いから、不規則に食べ物や飲み物を与えてしまいます。時間を決めないダラダラ食べのスパイラルが、むし歯につながる可能性もあります。
*むし歯につながる要素を確認しよう!
・食事内容
回数、食べ方、飲み方
砂糖が多く含まれるもの、歯につきやすい物(チョコ、チューイングキャンディー)、口の中にとどまるもの(アメ)、ジュースのちょこちょこ飲みなど
・唾液の量
唾液が出る量は咀嚼する食べ物を食べているかどうかも関係してきます。また、お口ポカンも口腔内が乾燥する原因になります。
・きょうだい関係
上の子が食べている甘いものを、下の子にも与えることにより、早い時期から砂糖にさらされた歯はむし歯になりやすいです。
②歯磨き
お子さんが座ったまま、立ったままの状態だと、不安定な姿勢により、奥歯まで歯ブラシが届かないことがあります。
寝かせ磨きで行うと安定した体勢で、唇や頬を排除しやすく、見やすい状態を作ることができます。
口唇や頬を排除することで、歯垢が付きやすい歯の根元に歯ブラシが当たるようにしたいので、磨く側の両手を使える状態にすることが好ましいです。
最初は保護者による仕上げ磨きで100%カバーするところから始め、徐々に本人磨きの割合を増やしていき、小学校5年生位から仕上げ磨きを卒業できると良いでしょう。
③フッ素
フッ素にはむし歯予防する成分が入っています。
毎日の歯磨きでは、低濃度フッ素入りの歯磨き粉を使用し、4ヶ月に1度の歯医者での高濃度フッ素塗布を行い、フッ素を取り入れていきましょう。
食べ物を置き換えたり、ルールを決めるなどお子さんのの成長に応じて、優先順位を決めて少しずつ取り組んでみて下さい。
幼児期は、人が生きていくうえで欠かせない様々な口腔機能を獲得する時期であり、歯科でその成長発達をより良いほうに導いていければと思います。